『坂の上の雲』の時代の後に何が起こったのか
『坂の上の雲』の時代に一気に世界の表舞台に躍り出た日本。
それからわずか30年あまりで戦争への道を突き進んでいくことになる。
日本はなぜかくも短期間のうちに世界の趨勢から脱落することになったのか。
戦後、軍関係者や研究者が、国策決定に関わった旧軍人や外交官を対象に膨大なヒアリング調査を実施し、その「幻の肉声」の山を手がかりに解明していく。
【収録内容】
■第1回 “外交敗戦” 孤立への道
1933年、国際連盟を脱退した日本。日本はなぜあのとき、連盟を脱退し世界から「孤立」する道へと踏み出したのか。数々の証言と最新の研究から、繰り返された国家の「誤算」を浮き彫りにする。
■第2回 巨大組織 “陸軍” 暴走のメカニズム
最大550万人、戦前の巨大官僚組織、日本陸軍。この陸軍こそ、日本を戦争へ引きずりこんだ”元凶”とも言われてきた。陸軍という組織の中で何が起きたのか?巨大組織暴走のメカニズムに迫る。
■第3回 "熱狂” はこうして作られた
日本が戦争へと突き進む中で、新聞やラジオはどのような役割を果たしたのか。戦争という時流に乗ったメディア、その影響でナショナリズムに熱狂していく民衆、庶民の支持を得ようと自らの言動に縛られていく政府・軍の幹部たち。この三者によってつくられた世論の「熱狂」とは何だったのか?
■第4回 開戦・リーダーたちの迷走
1941年、アメリカとの戦争を始めた日本。当時、アメリカと日本の総合的な国力差は80倍と言われていた。この無謀とも言える戦争に、日本はなぜ向かっていったのか。開戦までの200日を、新たに見つかった証言テープから詳細に検証する。
■第5回 戦中編 果てしなき戦線拡大の悲劇
300万人を超える悲惨な犠牲者を生んだ太平洋戦争。なぜ日本の戦いはかくも無残なものとなったのか。生々しい証言テープや手記の数々をもとに、開戦から「半年」の知られざる歴史の転換点に迫る。
■収録時間/254分
■仕様/5枚組、16:9、ステレオ・ドルビーデジタル、片面一層、カラー(一部モノクロ)、チャプター付、トールサイズ
■備考/解説ブックレット(20P)付
■発行・販売/NHKエンタープライズ
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