滋味豊かな酒肴を盛り付けたい吉祥の小鉢
まずは細かな理屈は抜きにして、この素晴らしい絵柄を堪能したい。「九谷五彩」のうちの1色である黄を地に描かれた、素朴な瓢箪が味わい深い。シンプルゆえに、手書きならではの温かさを感じさせる。瓢箪は、その末広がりの形状から、古来より縁起物として愛されてきた。さらにこの小鉢、上から見るとこちらも縁起物として重用される、春を前に真っ先に花開く梅の形となっており、目にするだけでめでたい気分になれそうだ。
■サイズ/Φ約8.5×高さ6cm
■備考/化粧箱入り
※手作りのため、色柄やサイズに個体差があります。予めご了承下さい。
上出長右衛門窯(かみでちょうえもんがま)
石川県の代表的な伝統工芸である色絵磁器、九谷焼(くたにやき)の老舗窯元。明治12年(1879)、石川県能美郡寺井村(現石川県能美市寺井町)にて創業。以来、140余年の長きにわたり、先人の伝統を守り、昔ながらの手仕事で、一点一線、丹誠込めて手書きで絵付けをしている。彩り鮮やかな上絵付けと深い発色の染付け、そして何より丈夫で美しい生地が上出長右衛門窯の特長だ。連綿と続く窯の歴史の継承のみならず、伝統絵柄を大胆にアレンジしたり、遊び心あふれる招き猫を作ったりと、日々、これからの九谷焼の可能性を模索している窯元としても注目を集める。