東洋の秘教である密教のマンダラをベースにした画期的なタロット
マンダラ(曼荼羅)とは、密教的宇宙観や仏の悟りの境地を体系的に配列して図示したもの。荘厳なアートとしても楽しめるが、元は修行のために創出されたものであり、抽象的かつ難解な図絵である。《観仏符(かんぶつふ)》は、そんなマンダラの深遠な世界を37枚のカードに解体し、誰でも気軽に占いやマンダラ体験が楽しめる“仕組み”へとアレンジした画期的なタロットだ。制作したのは仏教美術の専門店「天竺堂」(静岡県三島市)。マンダラ研究家でもある天竺堂代表の天竺孔一氏が、これまでになかった日本発のタロットとして、15年もの歳月を費やして研究・開発した。タロット・カードとして占いを楽しむのはもちろん、瞑想やマンダラ建立を通して霊性を進化させたり、さらには人間力の向上を図ることができる。プロの占い師や占い好きな方、また仏教やマンダラの世界に興味のある方にお勧めだ。
■セット内容/カード×37枚、手引書(90頁)、図解
■備考/専用桐箱入(豪華摩尼宝珠柄の金箔押し)
《観仏符》の楽しみ方
《観仏符》は金剛界曼荼羅の「金剛界三十七尊」を図柄のベースにしており、37枚の各カードには、天竺堂が所蔵する2000枚以上の仏画から厳選された如来、菩薩などの仏尊の姿が描かれている。気になる利用法は、シャッフルした後に数枚のカードを選び、選んだカードの組み合わせから答えを導き出すオーソドックスな占法はもちろん、1枚引き、3枚引き、5枚引き、9枚引き、今日の運勢、恋愛運、金運、仕事運、家族運まで、多彩なタロット占いが楽しめる。しかしながら、《観仏符》がただのタロットではない所以は、占いだけではなくマンダラ作りに挑戦できる点にある。各尊に呼びかけながら気持ちを込めてカードを並べ、マンダラを建立すると共に、宇宙の真理そのものである大日如来との同化を目指してゆく。そして建立したマンダラを観じ終えた後は、執着を捨て、ためらわず崩し、無常の理を受け入れる……。これを繰り返すことで、霊性の進化や人間力の向上を図ることができる。なお、先述の占法含め、マンダラ建立法についても付属の手引書に詳述されているので、初心者でも安心だ。