BRD-5138 縮小絵巻物/重文 百鬼夜行

5,940 円(税込)

色鮮やかな鬼・妖怪たちによるリズミカルな場面展開が魅力

高名な「百鬼夜行絵巻」は多数の作品が現存するが、京都・大徳寺の塔頭(たっちゅう)・真珠庵に所蔵される『百鬼夜行図』(重文)は現存最古とされる。
本品は、その真珠庵本を精巧で鮮明な表現が可能なオフセット印刷を用いて縮小絵巻物として再現したもの。
絵巻物を広げるにつれ、続々と現れる鬼や妖怪たち。
彼らの多くは日用品、楽器、武具、仏具などが化けた器物の妖怪で、これは、器物は百年経つと化身として精霊を得て、しばしば心をたぶらかすと考えられた「付喪神(つくもがみ)」を現している。
最後には太陽とも尊勝陀羅尼(そんしょうだらに)という罪障消滅の呪文の炎ともいわれる巨大な赤い球体が暗闇から出現し、妖怪たちが引き返すことで、行進は妖しげな余韻を残して終わりを告げる。
室町時代の日本人のユーモラスな感性に出会える絵巻物の傑作だ。(大徳寺真珠庵蔵)

■サイズ/紙幅11.5×長さ297cm
■仕様/裂表紙巻子仕立、和英解説書入、化粧箱納
■印刷方法/オフセット