「江戸切子」を正統に伝承する数少ない“切子職人”が製作
江戸古地図をサテンプリントした江戸切子グラス
江戸末期からの日本の伝統ガラス細工、江戸切子。現在では、素材がガラスであることはもちろん、製作工程が手作業であることや、主に回転道具を使用していること、指定された区域(江東区を中心とした関東一円)で生産されていることなどの条件を満たした切子製品のみが、江戸切子を名乗ることを許される。本品はそんな江戸切子に、サテンプリントで万延江戸図を表現したグラスだ。古地図の反対側には江戸切子の代表的な文様のひとつである「矢来文(やらいもん)」を、そして底には美しい「菊花文(きっかもん)」をカッティング。葵の御紋は金のサンドブラストで豪華に仕上げている。飲み口に施された金彩も、グラスに華を添えている。オリジナルの地図柄小物を展開する「オフィス六・7」がデザイン、切子はまもなく創業100年を迎える老舗「堀口硝子」が製作。往時の江戸に思いを馳せながら、一献傾けたい。
■サイズ/口径87×高さ94mm
■容量/約315ml
■素材/ノンレッドクリスタル
■生産国/日本
江戸切子
江戸時代後期の江戸大伝馬町のビードロ屋、加賀屋久兵衛による切子細工が始まりとされる。鮮やかな色彩や深いカット、細かな文様が特徴の伝統ガラス細工だ。震災・戦災ほか幾多の困難を経ても絶えることなく、その文様や用途も身近な庶民の暮らしと共に発展していったことから、「庶民の育てた文化」とも言われる。ここでは万延江戸図をプリントした、古地図好きならコレクションしておきたいグラスを紹介する。